通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning)
LIT300TC(文学 / Literature 300)比較文学Comparative Literature
教科担当責任者 / Instructor in charge of class:遠藤 星希Seiki ENDO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当者Instructor name | 吉井 涼子 |
科目種別Class Type | 通信学習(リポート・試験) |
履修学年Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 文学部 日本文学科 専門教育科目 |
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Outline (in English)
Learn Japanese mythology mainly from "Kojiki" and Chinese mythology from "History".
・ By learning about Japanese myths and legends and Chinese myths and legends that have had a great influence on ancient Japan, you will acquire knowledge about ancient Japan and China and cultivate your culture.
・ Although many people do not know the old country name of their hometown, they learn the old country name, geography, and folklore through the hometown and place name origin in Japanese mythology.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
【学習の到達目標】Goal
『古事記』を主として日本神話を、『史記』などから中国の神話的部分を学ぶ。
・日本の神話・伝説と、古代日本に大きく影響を与えた中国の神話・伝説を知ることにより、古代の日本・中国に関する知識を身に付け、教養を培う。
・自分の出身地の旧国名などを知らない人も多いが、日本神話中の故地や地名由来譚をとおして、旧国名や地理、土地の伝承を学ぶ。
【授業で使用する言語】Default language used in class
日本語 / Japanese
【科目の概要】Method(s)
部分的に知っている人も多い日本の神話と、日本では一般的ではない中国の神話をどちらも読むことで、共通点や相反する点を知り、理解を深めて学問的視野を広げる。
日本の神話の代表的な書物は『古事記』『日本書紀』『風土記』などがすぐ挙げられるが、一方で中国では「神話」として体系的に纏められた一次資料がない。日本の場合も記紀は「歴史書」として編纂されたものであるが、中国の方は正史のはじめである『史記』の本紀の最初の部分に「歴史の一部」として記録されているものや、百科事典的性格の強い『淮南子』或いはその他の書物(諸子百家の記した書籍)などに、「神話的な部分」が散見されているような状態である。そのような成立過程の違いも、内容とともに理解する。
【成績評価基準】Grading criteria
提出のリポートと、単位修得試験によって評価する。どちらもきちんと取り組むこと。
【レポート】
・どんなに優れた内容でも、課されたテーマと異なるものは評価できないので気をつけること。
・名前やキャラクター性が似ている人物の取り違え、混同には注意すること。
・テーマや体裁および字数のバランスなどをよく確認して書くこと。
・書く際には、そのテーマに沿った上で、自分の述べたいことを伝えるにはどのような構成が良いかなど、わかりやすい文章を心がけること。
・引用がある場合は、必要な部分のみにすること(必要以上の長い引用は減点とする)
・引用がある場合は、どの部分が引用なのかをわかるようにした上で、必ず引用元を正しく明記すること。
・誤字脱字に注意すること。
・この他、基本的な文章の書き方に準拠すること。
【単位修得試験】
・論述式である。
・誤字脱字に注意すること。
・自身が学んできたことを、よく復習しておくこと。
【共通】
・テキストは勿論、参考文献などから得た知識以外も、大いに活用すること。
【テキスト名および詳細】Textbooks
【テキスト】
・角川書店編『古事記』(角川ソフィア文庫ビギナーズクラシック)角川書店、2002年、¥720
・小竹文夫ら翻訳『史記〈1〉本紀』(ちくま学芸文庫)ちくま書房、1995年、¥1,400
【参考図書】
・吉田賢抗 新釈漢文大系『史記』一 本紀上 明治書院 1973年
・伊藤清司『日本神話と中国神話』学生社 1979年
・倉野憲司 岩波文庫『古事記』岩波書店 1963年
・大野晋ら校注 岩波文庫『日本書紀』岩波書店 1994年
・大林太良 講談社学術文庫『神話の話』講談社 1979年
・この他、テキストの参考文献など。
テキストは一次資料の訳本・訳注などである。これのみで比較をするのは難しいことと思うので、参考図書などを適宜参照するとこ。参考図書としている書籍は高額、あるいは入手困難なもののため、テキストには指定しないが、可能であれば図書館などを活用して一読すること。また、特に研究所は、筆者によって述べていることが異なる場合やかなり独特の学説の場合があるが、神話研究は特に諸説ある分野であるので、一つの説に拘らずに、様々な説に触れること。
【学習指導、注意点等】Work to be done outside of class (preparation, etc.)
通信学習のリポートに添削・講評でフィードバックする。神話・伝説は、往々にして辻褄が合わなかったり、矛盾したり、登場人物の言動が不可解であったりするものである。特にそのような部分は、なぜそうなったのかなどについて想像を膨らませながら、テキストの解説や註釈および参考図書をはじめとする先行研究を読み、理解を深めること。