教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya)
ミュージアム資料保存論Museum Conservation Studies
今野 農
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C6768 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期 |
曜日・時限Day/Period | 土4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 資格関係科目 |
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Outline (in English)
This course provides students with a basic knowledge of preservation of the museum materials. The aria of this course is preservation of the museum materials, Environmental management for museum materials, and preservation of historic heritages and natural heritages.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
博物館における基本的な機能の1つである「資料保存」について学習する。代表的な資料の劣化要因や環境管理、さらに、歴史的・自然的環境の保護に対する博物館の役割について、学総的見地から理解を深める。講義を通じ、資料保存に関する基礎的な能力を身に付け、資料を将来へ継承していくことに対する意識の向上を目指す。
到達目標Goal
講義の序盤では、主として材質や劣化要因、取扱いなど、「資料」に関する知識を習得する。中盤では、温湿度や生物等、資料を取り巻く「環境管理」に関する知識を習得する。終盤では、博物館外に立地する「地域資源の保護」に関する知識を習得する。これら一連の講義を総括して、資料の劣化やその展示・収蔵環境に関し、学芸員としての知識の基盤をつくる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
パワーポイントと配布資料による講義を中心とする。その他、サンプルや用具等を講義中に適宜回覧する。また、各回にリアクションペーパーの提出を課し、記載された重要な事項や質問については、各回の講義冒頭で取り上げて議論を深める。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:博物館における資料保存の意義
学芸員資格課程における資料保存論の位置付けを明確化し、博物館における資料保存の意義について解説する。
第2回:資料の種類・材質と維持管理
主な資料の種類や材質の特性、および維持管理上の留意点について解説する。
第3回:資料の調査
資料の状態調査・現状把握の方法、代表的な分析機器について解説する。
第4回:資料の修復・保存処理
木材、金属等を素材とした資料について、修復や保存処理の方法について解説する。
第5回:資料の梱包・輸送
資料の輸送における保存上の留意点や梱包方法、材料等について解説する。
第6回:日本の伝統的保存法
日本の風土に根差して文化財を伝世してきた、伝統的保存方法について解説する。
第7回:博物館における環境管理・温湿度管理
資料保存における環境管理の概要、および温湿度による劣化とその対策について解説する。
第8回:有害物質管理と照明管理
汚染物質や光による劣化と保全対策について解説する。
第9回:有害生物管理
生物被害の種類、日本の代表的な害虫、IPM(総合的有害生物管理)について解説する。
第10回:災害と保全対策
災害の種類(火災、地震、水害、盗難等)と対策、復興支援等について解説する。
第11回:地域資源の保存・活用と博物館
地域資源の保存と活用等、地域全体を対象とする博物館の沿革と役割について解説する。
第12回:歴史的環境の保護と博物館
歴史的建造物や史跡等をはじめとする文化財の保護、および博物館の役割について解説する。
第13回:自然環境の保護と博物館
「種の保存」や環境教育等、自然環境の保護における博物館の役割について解説する。
第14回:まとめ・学芸員の役割
授業のまとめとして、資料保存に果たすべき学芸員の役割について解説する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
分野・専攻を問わず、様々な博物館へ頻繁に足を運ぶ。講義中に関心を持った点、理解が不足していた点は、文献を読むなどして知識を補っておく。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。
参考書References
・石﨑武志・編著(2012.3)『博物館資料保存論』講談社
・国立文化財機構東京文化財研究所(2011.12)『文化財の保存環境』中央公論美術出版
・京都造形芸術大学(2002.4)『文化財のための保存科学入門』飛鳥企画
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパー:70%(内、平常点50%程度、各回コメント20%程度)、最終試験:30%。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年のリアクションペーパーにおけるフィード・バックから、講義内容について、詳細であったとの高評を得たため、この点は水準の維持に努る。一方で、難解であったとの反応については、より多くの学生が親しめるように努める。