教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya)
特別な教育的ニーズの理解と支援Support and Understanding for Special Educational Needs
伊藤 友彦
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C6051 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期 |
曜日・時限Day/Period | 木2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 教職科目 |
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Outline (in English)
We learn how to support and empower the educationally needy pupils and students such as the developmental and slight intellectual disabled, students with ethnic background, and with resorceless family through inclusive proposition.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
発達障害や軽度知的障害をはじめとする様々な障害、外国籍や家庭養育基盤が弱いといったことなどにより特別の支援を必要としている幼児、児童、生徒が、通常の学級に在籍し、授業活動にも参加している実感を持ちながら、子どもたちが生きる力を身につけていくための、現状の把握、支援の方法を学ぶ。
到達目標Goal
特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒の障害の特性、心身の発達を理解する。特に、様々な障害の学習上および生活上の困難に関する基礎的な知識を身に着け、当該の子どもの心身の発達、心理的特性、学習の過程を理解し、インクルーシブ教育を含めた特別支援教育の制度の理念や仕組みを理解する。
特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒の教育課程及び支援の方法を理解する。特に、支援方法の具体例を理解し、通級指導と自立活動のカリキュラム上の位置づけを理解し、個別の指導計画や教育支援計画を作成する意義と方法を理解し、コーディネーターや関係機関、家庭と連携した支援体制の構築の意義を理解している。
障害はないが特別な教育的ニーズのある幼児、児童及び生徒の把握や支援を理解する。特に、母国語や貧困の問題等により本件に該当する子どもたちの学習上、生活上の困難とその対応方法を理解し、組織的な対応の必要性を理解する。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
対面による授業を行う予定であり、授業形態は基本的に講義である。この授業では教科書を用いる。各授業のテーマについて課題を提示し、小レポートを提出してもらう。課題の提示と小レポートの提出および小レポートに対するフィードバック(コメントの返却)は学習支援システムを通じて行う。小レポートについては授業内で発表、討論の場を設ける。新型コロナへの対応により授業の進め方などに変更がある場合は学習支援システムで提示する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:オリエンテーション
授業の進め方や成績評価方法(期末試験など)について説明する。近年の特別支援教育に関わる諸動向から、教育制度一般における特別支援の必要性を解説する。
第2回:特別な支援を必要とする子どもたち
特別な教育的ニーズついて、障害の定義や社会的な理解、教育制度の変遷との関係から解説する。
第3回:認知特性とはなにか
情報を入力し、理解し、記憶する認知特性の個人差を扱う。入力段階で制約がある視覚、聴覚障害の特性や支援についても解説する。
第4回:学習障害とその支援
学習障害の特性や困難、心身の発達について、事例をもとに解説する。学習面の支援について、ICTの活用を中心に紹介する。
第5回:AD/HD、ADDとその支援
AD/HDの特性や困難、心身の発達について、事例をもとに解説する。行動面の支援について、薬物療法と環境調整を紹介する。
第6回:自閉症スペクトラム障害とその支援
自閉症スペクトラム障害の特性や困難、心身の発達について、事例をもとに解説する。対人面の支援について、ソーシャルスキル教育やピアサポートを紹介する。
第7回:軽度知的障害とその支援
軽度知的障害の特性や困難、心身の発達について、事例をもとに解説する。学校生活の支援について、スモールステップ指導を中心に紹介する。知的障害特別支援学校の教育課程についても扱う。
第8回:肢体不自由・病弱な子どもとその支援
肢体不自由、病弱の特性や困難、心身の発達について、事例をもとに解説する。移動や心理面、人間関係の支援について紹介する。肢体不自由特別支援学校の教育課程の類型についても扱う。
第9回:家庭基盤の弱い子どもとその支援
貧困世帯や外国人児童生徒等の割合、学習や生活上の困難について、事例をもとに解説する。地域における学習支援やJapanese as a Second Language(JSL)カリキュラムを中心に紹介する。
第10回:多様性とインクルーシブ教育
インクルーシブ教育の理念をサラマンカ宣言に基づいて解説する。インクルーシブ教育を具現化するための「多様な学びの場」についても扱う。
第11回:個別の指導計画、教育支援計画
児童生徒の実態を把握し、支援計画を立案・実行・評価・改善する「個別の指導計画」「個別の教育支援計画」の意義と活用方法について解説する。
第12回:多様な関係・連携と支援
児童生徒を校内外で組織的に支援するための機関連携について解説する。具体的には、校内委員会や特別支援教育コーディネーターの役割、スクールソーシャルワーカーや医療、保健、福祉、労働機関との連携を扱う。
第13回:介護等体験の意義と留意点
介護等体験の導入経緯や意義を解説する。人権の尊重や配慮、健康・衛生管理、服装、所持品、基本的マナーについて、事例をもとに紹介する。
第14回:まとめ:特別支援教育の今後の展望
アクティブ・ラーニング、カリキュラム・マネジメント、通常学校と特別支援学校の「学びの連続性」という点から、特別支援教育の今後の動向と教職員に求められる資質、能力を展望する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は1回につき4時間を標準とする。各授業テーマに対応する教科書の部分をあらかじめ読んでおく。各授業のテーマについて課される小レポートを作成する。小レポートでは、授業のテーマについての理解と、そのテーマについての自分の考えを求められるので、教科書をよく読み、関連する文献などを検索してテーマについての理解を深める。そのうえで、与えられた文字数を守って、理解しやすい文章になるように注意して小レポートを作成する。
テキスト(教科書)Textbooks
柘植雅義・渡部匡隆・二宮信一・納富恵子(2014)『はじめての特別支援教育-教職をめざす大学生のために-改訂版』有斐閣アルマ
参考書References
・中学校学習指導要領、高等学校学習指導要領(最新版 文部科学省)
・東京都日野市 公立小中学校全教師・教育委員会(2010)『通常学級での特別支援教育のスタンダード』東京書籍
・宮﨑 英憲(監修)(2017)『『特別支援教育の実践情報』PLUS 平成29年版 学習指導要領改訂のポイント 特別支援学校』明治図書出版
・岡 南(2010)『天才と発達障害』講談社
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業テーマごとの小レポートの成績(提出回数と評価点:60%)と期末レポートの成績(40%)によって行う。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学習支援システムで各学生に小レポートを返却する際は評価結果のみならず、コメントを付すことにする。学生同士が意見交換をする場を設ける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
小レポート課題では、学習支援システムを用いるので、学習支援システムを使用できるように機器の準備(パソコンやスマホなど)が必要。