イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN500F2(経営学 / Management 500)ロジカル・シンキングLogical Thinking
村上 健一郎Kenichiro MURAKAMI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | W0021 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 基礎科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
カテゴリーCategory | 基礎科目 |
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Outline (in English)
This course focuses on problem solving and business design. First, it introduces fundamental logical thinking methods such as induction, deduction, and abduction. Then, it refers to typical frameworks and concepts for problem solving in business management. Students are assigned to review and improve their own business projects based on the frameworks. Each lecture starts with PowerPoint presentations of the improved business projects by some students. In addition to logical thinking, this course explains logical writing principles for writing a business plan, papers, and master’s thesis.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義では、ビジネスのデザインを目的として、課題解決のための論理的な仮説検証の思考方法、および、フレームワークを学ぶ。まず、ロジカルシンキングの概要と原理や経営学の各分野における代表的なフレームワークを理解する。そして、自分のビジネスプロジェクトについて最新のジョブ理論とリーンスタートアップ理論によるビジネスデザインを行う。なお、ビジネスプランや論文のロジカルライティングについても説明する。(中小企業、大企業の両方向け。)
到達目標Goal
目標は、各学生が、自分のプロジェクトテーマに本講義の内容を適用することによって、ビジネスのデザインを行えるようになることである。従って、毎回の講義で習得した論理思考の技法やフレームワークを自分のプロジェクトへ適用した結果を提出すること、および、そのプレゼンテーションが課せられる。これらの一連の課題を通し、デザインプロセス全体を体験してデザインの技法を習得する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義は2コマ単位で進める。資料を毎回配布し、それに基づいて講義を進めてゆく。受講者には、毎回課題が課せられ、1コマ目はその発表と議論から始まる。基本的に下記のスケジュールで進め、学生の理解の状況によって適宜見直す。ケースメソッドではなくプロジェクトメソッドで講義を行うため、自分のビジネスプロジェクトが必要である。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:ロジカルシンキングとビジネスモデル
ビジネスデザインにおける、よくある間違いについて学ぶ。また、PICT図によりビジネス分析を行い、ビジネスモデルの基本を知る。
2[対面/face to face]:ビジネスデザインとロジカルシンキング
ビジネスデザインとロジカルシンキングとの関係について説明し、ウォーターフォールとリーンスタートアップとの2つのデザインモデルについて説明する。
3[対面/face to face]:ジョブ理論と切実な課題JTBD
切実な課題JTBDの発見と、それがニーズにつながるメカニズムを学ぶ。また、自分のプロジェクトについてニーズのメカニズム分析を行う。
4[対面/face to face]:論理展開
代表的な論理展開法である演繹法、帰納法、逆演繹(アブダクション)について学ぶ。また、因果関係の把握を簡単なケースを使って行う。
5[対面/face to face]:仮説思考と2段階検証
課題や解決策発見のための仮説思考について説明する。また、自分のプロジェクトに適用し、課題仮説とソリューション仮説とを立てる。
6[対面/face to face]:BMCによるビジネスデザイン
ビジネスモデルキャンパスBMCの基礎を学ぶ。また、自分のプロジェクトに適用し、9つの要素から成るビジネスモデルのデザインを行う。
7[対面/face to face]:MECE(ミーシー)
さまざまなフレームワークの基礎となるミーシー(漏れなく、ダブりなく)を4つの例題を使って説明する。また、その落とし穴についても言及する。
8[対面/face to face]:ロジックツリー
ロジックツリーの概要と作成のコツについて説明する。また、応用として、原因追求、解決策探索のロジックツリーを自分のプロジェクトに適用する。
9[対面/face to face]:フレームワーク思考
分析や課題解決に用いられる代表的なフレームワーク3Cs, 5Fs, SWOTの適用例を例題で学ぶ。また、これらを自分のプロジェクトへ適用して仮説検証を行う。
10[対面/face to face]:市場規模の推定
フェルミ推定によって、市場規模の予測を行う方法を学ぶ。また、自分のプロジェクトに適用して規模を推定するとともに、ビジネスとして成立するかどうかの判断を行う。
11[対面/face to face]:フレームワークの実際
ビジネスデザインで用いられるSTPと4Pフレームワークを具体的に学び、自分のプロジェクトにそれらを適用してプロジェクトの改善を行う。
12[対面/face to face]:ビジネスプランの書き方
ビジネスプランの構成、要件、作成プロセスについて説明する。また、スタートアップに必要なメンターの役割、投資家へのエレベータピッチについても解説する。
13[対面/face to face]:論文の構成と要件
論文の構成、要件、作成プロセスについて説明する。論文形式PREPについて示し、取りかかり方のノウハウについても解説する。
14[対面/face to face]:ロジカルプレゼンテーションの技法
プレゼンの種類を説明し、聞き手という視点からのプレゼンの構成方法、準備が8割である等のノウハウ、よくある失敗例を示す。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
自分のプロジェクトテーマにフレームワークを適用する課題が毎回課せられる。この結果をパワーポイントやワードなどを使って文書化し、講義の中で発表することが求められる。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストとして、pdf化した講義資料を毎回事前配布する。参考書については、毎回の講義の中で適宜指示する。
参考書References
理科系の作文技術(新書)、木下是雄著、中央公論新社、ISBN4-12-100624-0(¥756)
世界一やさしい問題解決の授業、渡辺健介著、ダイアモンド社、ISBN:978-4-478-00049-6(¥1,200)
ジョブ理論、クレイトン・M・クリステンセン著、ハーパーコリンズ・ ジャパン社、ISBN-10: 4596551227(¥2,160)
ビジネスモデルジェネレーション、アレックス・オスターワルダー他著、翔泳社、ISBN: 9784798122977(¥2,728)
リーンスタートアップ、エリック・リース著、日経BP社、ISBN-10: 4822248976(¥1,980)
アントレプレナーの教科書、スティーブ・ブランク著、翔泳社、ISBD-10: 4798143839(¥2,640)
成績評価の方法と基準Grading criteria
以下の3つの点から評価する。
(1) 毎回の課題と発表の品質(25%)、(2) 講義への関与度と貢献度(25%)、(3) 総合演習レポートの品質(50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎年、2単位では内容が多すぎるので4単位にしてほしいという要望や、アサインメントが多すぎるとの指摘がなされる。しかし、現実のビジネスの世界では時間の制約の中でより良い結果を出すことが求められる。よって、学生の皆さんには、制限された時間の中でよりよい結果を出す努力を期待する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン(キーボードのついているもの、スマホでは迅速な検索や発表ができないため)
その他の重要事項Others
本講義では、学生自身のビジネスプロジェクトへ学びを適用するプロジェクトメソッドで講義を行います。例題は自分自身のプロジェクトとなります。
毎回の課題は、各自のプロジェクトのレビューと再デザインを目的としている。オフィスアワーは本講義前の5限目(16:50-18:20)としますが、プロジェクトの秘密保持のため、他の学生と重ならないように事前にメールで確認願います。
この講義には、NTT研究所での研究実用化と論文執筆の実務経験を活かし、課題解決法とフレームワーク、および、論文執筆の基礎を織り込んでいます。