法務研究科Law School
POL500Q1-001(政治学 / Politics 500)労働組合論ⅠTrade union I
中村 圭介Keisuke NAKAMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | V9211 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1~ |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 連帯社会インスティテュート主催科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
基礎法学・隣接科目群 隣接 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course is an introduction to trade unions and students learn the origin and basic roles of trade unions which constitute one of the main three pillars of solidarity-based society.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業は労働組合論入門であり、連帯社会を構成する主要な柱の1つである労働組合の起源と基本的役割について学ぶ。
到達目標Goal
労働組合はイギリスで17世紀の末から18世紀初めにかけて誕生したが、その存在が法的に認められるまでには長い年月を必要とした。この授業では、最初に、働く人々が団結しようとしたのはなぜか、法認されるまでに時間がかかったのはなぜかを歴史的に学ぶ。その上で、労働組合が職場でどのような役割を果たしているのか、社会の中でどのような役割を果たしているのか、また果たすべきなのかを学ぶ。この授業を履修することによって、労働組合についての基礎的な知識を獲得することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義形式で行う。一方的な講義にならないよう、随時、質問を挟みながら進める。授業形式については対面形式を予定しているが、コロナの感染状況によってはZoomによるオンライン授業を行うこともある。Zoomで授業を行う場合の、ID・パスコード等については、初回授業までに学習支援システム(Hoppii)に掲載する。
毎回、授業についてのリポート(何を学び、何が不明か)の提出を求める。次回の授業の最初に、リポートに基づいて前回授業の補足説明を行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:営業の自由と団結
労働者が団結する自由がどのような経緯と論理で認められるようになったのかを、主として18世紀、19世紀のイギリスの歴史を素材に論じる。
第2回[対面/face to face]:労働組合と法(1)
第二次世界大戦前の日本では労働組合は法律的には厳しい制約の下に置かれていた。そうした厳しい環境の下であっても労働組合は結成されたし、活動も行った。その歴史を論じる。
第3回[対面/face to face]:労働組合と法(2)
労働組合の結成と活動を事実上、否定した戦前の法的枠組みは、戦後制定された労働組合法によって大きく変えられた。どのような論理で労働組合を法認することになったのかを論じる。その上で労働組合の法認の意味と意義を論じる。
第4回[対面/face to face]:労働組合の諸類型
労働組合は組織原理の違いによって、職業別組合、産業別組合、一般組合という諸類型がある。他方、日本の労働組合の基本は、これらとは異なる企業別組合である。これらの違いを論じたあと、企業別組合の組織上、機能上の諸特徴を論じる。
第5回[対面/face to face]:労働組合の経済学(1)
ミクロ経済学で使われる概念を簡単に説明した後に、一般的なミクロ経済学は労働組合をどうとらえているのかを説明する。
第6回[対面/face to face]:労働組合の経済学(2)
「退出か発言か」という2つの選択行動から労働組合を論じる新しい理論、集団的発言メカニズムの理論を詳しく説明する。
第7回[対面/face to face]:労働組合の経済的機能
新しい理論にもとづく実証研究を詳細に紹介し、日本の企業別組合に対する新しい視角を紹介する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に使用しない。
参考書References
中村圭介、佐藤博樹、神谷拓平著『労働組合は本当に役に立っているのか』(総合労働研究所、1988年)、仁田道夫、中村圭介、野川忍編著『労働組合の基礎-働く人の未来をつくる』(日本評論社、2021年)。その他、授業中に関連文献を紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点が60%、授業への貢献が40%。「授業への貢献」は、教員の質問に対する答え、自由な発想による教員への質問、特定のトピックに関わる議論への積極的な参加などによって測る。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書するが、なるべく丁寧に、ゆっくりと書くこととする。
その他の重要事項Others
講義ノートをしっかり取る。
担当教員の専門分野等
<専門領域>労使関係論、人事管理論
<研究テーマ>労働組合、労使関係、人事管理、共助と連帯
<主要研究業績>
①『地域から変える』教育文化協会、2021年
②『労働組合の基礎-働く人の未来をつくる』日本評論社、2021年
③『壁を壊す-非正規を仲間に 新装版』教育文化協会、2018年
④『地域を繋ぐ』教育文化協会、2010年
⑤『成果主義の真実』東洋経済新報社、2006年
⑥『衰退か再生か:労働組合活性化への道』(共編著)勁草書房、2005年