理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
PCE500Y1(プロセス・化学工学 / Process/Chemical engineering 500)微粒子材料工学特論Fine Particulate Material Engineering
神谷 秀博Hidehiro KAMIYA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | YB517 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 応用化学専攻 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Course outline:
This course introduces physical and chemical particles and powder behaviors and related techniques for handling and preparing fine particles. The main topics include sedimentation, diffusion, electrostatic/hydrodynamic/adhesive interactions, aggregation, deposition, wetting, coating, segregation and rheology. The physics related to colloidal assemblies such as permeability, consolidation and fracture are also explained.
Learning Objectives:
From this course, students will be able to explain the roles of colloidal particles in various practical issues from both microscopic, mesoscopic and macroscopic points of view.
Learning activities outside of classroom:
Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
Grading Criteria /Policy:
40% from short reports and 60% from final report.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
触媒など固体が関与する様々な化学反応プロセス、セラミックスや金属等の材料プロセス、集塵・エアロゾルなど環境・エネルギー関連分野、医薬品、食品や、食料生産などにも粒子・粉体が関与する分野は幅広い。本講義では、こうした幅広い応用分野に適用されている粒粒体プロセスについて実例を交えて紹介しながら、その基礎的事項である、粉体とは何か、粒子に関する幾何的、物理化学的特性、粒子表面間相互作用、ブラウン運動などの基礎的事項と、粒子集合体である「粉体」としての挙動、充填構造から粉体の静的、動的挙動、集じんなどでの流体透過性など基礎的内容と、実際に工業プロセスとして利用される粉体に関する工学的基礎に分けて講義を行う。
到達目標Goal
液中、気中に分散した微粒子の沈降、拡散、凝集、相互作用、堆積を支配する物理法則を理解でき、現実の問題との関係を説明できる。微視的な視点と巨視的な視点で微粒子の振る舞いをイメージできる。代表的な微粒子計測手法の原理、解析法を理解し、微粒子分散系の粒子挙動を解析する技術を習得している。粒子・粉体の製造方法に関する知識、基礎的事項も理解している。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義形式で行う。講義における理解のポイントを設け,それに対応して2,3回の小レポート提出を課す。また授業に関連する学術論文を課題としてグループ発表とディスカッションを課す。粒子運動に関する数値シミュレーション法についても紹介し、簡単な演習をする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:本講義の背景と応用事例、微粒子が関わる諸現象の紹介、微粒子化の意義
粉体の歴史、身の周りの粒子状物質、粒子を原料とする材料、工業利用の紹介
第2回[対面/face to face]:第一章 微粒子、粉体特性、粒子径による微粒子特性、構造の変化
粒子径による粒子特性変化、表面エネルギー、構造・機能、表面間作用の変化
第3回[対面/face to face]:第二章 粒子の特性 2.1 粒子の幾何学的特性
粒子の大きさ、形状の定義、粒度分布、統計的扱い、粒子の表面特性、比表面積
第4回[対面/face to face]:2.2 粒子間相互作用
気中、液中の粒子間相互作用。van der Waals力、液架橋力、静電気力。DLVO理論の基礎
第5回[対面/face to face]:2.3 粉体層の充填構造
規則的及びランダム充填構造の基礎、細孔構造、毛管現象
第6回[対面/face to face]:2.4 粒子の運動特性
単一粒子の運動、ブラウン運動と慣性運動、Stokesの法則
第7回[対面/face to face]:2.5 粒子特性の測定法
粒度分布測定法、比表面積測定法、細孔径分布測定法
第8回[対面/face to face]:第3章 粉体の静的挙動と関連操作
粉体層の静力学、粉体層強度のRumpfの理論、粉体貯槽におけるJanssenの理論
第9回[対面/face to face]:第4章 粉体の動的挙動と関連操作
4.1 粒子分散系動的挙動
粒子分散系の粘弾性挙動、レオロジー、流動層など動的粉体プロセス
第10回[対面/face to face]:4.2 粒子分離・分級
粒子分離法、捕集効率、サイクロン、電気集じん、フィルターろ過操作
第11回[対面/face to face]:4.3 粉体の圧力損失と流動層
粒子層中への流体透過による圧力損失のモデル、静止層と流動層
第12回[対面/face to face]:4.4 粒子集合状態制御法
粉体の造粒法、転動法、噴霧乾燥法、成型法(金型法、鋳込み法、塗布法など)
第13回[対面/face to face]:第五章 粉体製造法
粉砕法と粒子合成法、閉回路粉砕、核生成と成長の理論
第14回[対面/face to face]:微粒子工学に関する最新研究を読み解く
本講義で得た知識をもとに論文を読み、グループ発表とディスカッションを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。】Webにアップされている講義資料を講義前に一読する。グループ発表の準備をする。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書はなし。
参考書References
講義内容よりもさらに進んで学習したい受講者のために参考書を紹介します。
(全般)日高重助・神谷秀博編著「基礎粉体工学」日刊工業新聞社
(材料関係)内藤牧夫、牧野尚夫、多々見純一、米屋勝利編著「入門 粉体材料設計」 日刊工業新聞社
(集じん技術)金岡千嘉男、牧野尚夫 編著「はじめての集じん技術」 日刊工業新聞社
(粒子間相互作用)Jacob Israelachivili ”Intermolecular &Surface Forces”Academic Press
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポートに基づき評価する。配点は小レポート40%、最終レポート60%とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
数値シミュレーション法の一例を、EXCELを使って実施する予定がある。パソコンの所有状態を確認して実施する。