理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
APC500Y1(複合化学 / Applied chemistry 500)高分子物理化学特論Polymer Physical Chemistry
渡辺 敏行Toshiyuki WATANABE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | YB504 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月3/Mon.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 応用化学専攻 |
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Outline (in English)
The goal of this class is to understand the theory of macromolecular physics and chemistry and molecular design concept
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
あらゆる面で人間生活と深い関わりを持つ繊維,プラスチック,ゴム等高分子の有機材料としての特性(分子量,ガラス移転点,立体特異性,結晶性,機能性等)と固有の性質である粘弾性(レオロジー)の基礎を習得する。特に化学構造と物性の相関性を理解することに重点を置く。高分子物理化学の理論と分子設計法を習得することが本授業の到達目標である。
到達目標Goal
高分子の平均分子量が理解できているか
ガラス転移点や融点の物理化学的解釈と測定法が理解できているか
立体配置,立体配座等の高分子特有の立体規則性を理解できているか
結晶、液晶、非晶、結晶化の動力学,結晶化度が理解できているか
ゴム弾性と粘弾性が理解できているか
応力緩和とクリープ現象が理解できているか
動的粘弾性が理解できているか
重ね合わせの原理が理解できているか
高分子の広がりの定義を理解できているか
ポリマーアロイについて定義,相構造が理解できているか
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
受講希望者は学習支援システムに登録すること。学習支援システムのお知らせも読んでください。
学習システムの資料、教科書の該当ページを学習しておくこと。理解できなかった事を中心に解説する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:高分子とは
ポリマーとは何か? 石油化学からの由来及びその系統図を示し、化学構造式を知る。
第2回[対面/face to face]:高分子化学の歴史
高分子の歴史を伝え、学問としての確立過程と有機材料として日常生活との関りを広く理解する。
第3回[対面/face to face]:高分子の特性・分子量
高分子の特性と平均分子量(Mn,Mw)の考え方を説明し、高分子分子量測定法を示す。
第4回[対面/face to face]:熱的性質
ガラス転移点(Tg)や融点(Tm)の現象を知ると同時に物理化学的解釈と測定法を示す。
第5回[対面/face to face]:立体特異性
立体配置、立体配座とは、高分子特有の立体規則性(iso, syndio, atact)を実例に基づき説明する。
第6回[対面/face to face]:結晶性と結晶構造
ポリマーのラメラ結晶の電顕観察を示す。結晶化の動力学、結晶化度、単位胞の考え方などを学ぶ。
第7回[対面/face to face]:同上
具体例としてポリエチレンPE,ポリプロピレンPP,ナイロンPAの結晶構造を知る。
第8回[対面/face to face]:レオロジー(粘弾性)
レオロジーとは? 弾性・ゴム弾性と粘性・粘度の定義を示し、粘弾性(弾性+粘性)を理解する。
第9回[対面/face to face]:応力緩和とクリープ
粘弾性の基礎、応力緩和とクリープ現象を説明し、それぞれの基本方程式を解説する。
第10回[対面/face to face]:2つの模型
Maxwell(M)、Voigt(V)模型
M模型とV模型を説明し、理論的解釈を付ける。
応用として4要素模型、多要素模型を学ぶ。
第11回[対面/face to face]:重ね合わせの原理
ポリマーのマスターカーブを画き、時間―温度の換算原理を理解する。
第12回[対面/face to face]:動的特性
静的応力に対し、より現実に近い動的応力を加えた時の粘弾性挙動の解釈を行う。
第13回[対面/face to face]:高分子の広がり
高分子の広がりを表す根平均二乗末端間距離と平均二乗回転半径について解説する。
第14回[対面/face to face]:高分子多成分系の物理化学
ポリマーアロイについて定義、相構造、キヤラクタリゼーション、種類等を概説する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。】事前に学習支援システムの資料、教科書の該当ページを学習しておくこと。ほぼ毎回、宿題を課す。
テキスト(教科書)Textbooks
基礎高分子科学 第2版
高分子学会編 東京化学同人
ISBN 9784807909629
参考書References
レオロジー入門(高分子刊行会)、ポリマーアロイ(共立出版)
成績評価の方法と基準Grading criteria
春学期の少なくとも前半がオンラインでの開講となったことにともない、成績評価の方法と基準も変更する。具体的な方法と基準は、授業開始日に学習支援システムで提示する。
下記は平常時の場合の成績評価方法
出席点10%,レポート10%,中間試験と期末試験80%で総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
理解を深めるために毎回宿題を課す
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特に無し
その他の重要事項Others
<備考>プリントを活用するので専用ファイルを各自準備する。テキストどおりの講義を必ずしも行うわけではないので、ノートを確り取ること。
<教育手法> ビデオ教材、Power point、講義実験などにより、理解を深める。