理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
MAC500Y1(材料化学 / Materials chemistry 500)先端材料物性特論Advanced Materials Science
緒方 啓典Hironori OGATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | YB503 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 応用化学専攻 |
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Outline (in English)
Photovoltaic (PV) power generation based on photovoltaic cells is known as an important renewable energy. Topics covered in this course will include the following: basics of photovoltaics effect, semiconductor physics, solar cells, advanced design of solar cells, and PV systems. This course will provide a comprehensive overview of photovoltaics power generation. Next, basic semiconductor physics which are required to understand the operation of solar cells will be introduced. The course will demonstrate how solar cells generate electricity, structures of solar cells and techniques to improve the conversion efficiency. Finally, this course will learn basic skills for material design and device design for commercialization of new next-generation solar cells such as organic solar cells, organic-inorganic hybrid solar cells, quantum dot solar cells, etc.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
半導体物性の基礎を理解し、半導体の応用例として太陽電池を取り上げ、その構造および特性を決定する要因をミクロな立場から理解するとともに、材料の種類による研究開発の現状や問題点について理解する。さらに、有機薄膜太陽電池、有機―無機ハイブリッド型太陽電池、量子ドット太陽電池等、新規次世代太陽電池の実用化に向けた材料設計、デバイス設計のための基礎能力を身につける。
到達目標Goal
半導体物性の基礎,太陽電池特性を決定する要因をミクロな立場から理解すること。有機薄膜太陽電池、有機-無機ハイブリッド型太陽電池、量子ドット太陽電池等,現在開発段階にある太陽電池に関する基礎知識を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は教科書の内容に沿った講義形式および受講者による論文発表により行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1回目[対面/face to face]:半導体の基礎物性-01
バンド構造、電子と正孔、状態密度、有効質量、真性半導体と不純物半導体等、半導体物性の基礎について学ぶ。
2回目[対面/face to face]:半導体の基礎物性-02
半導体と光の相互作用、光の吸収および再結合過程、半導体素子物理の基礎方程式について学ぶ。
3回目[対面/face to face]:p-n接合ダイオード
p-n接合の静電学、接合容量、拡散電流、暗及び光照射下におけるダイオード特性、太陽電池の出力特性を表すパラメータについて学ぶ。
4回目[対面/face to face]:変換効率の限界と損失
太陽電池の効率限界および効率損失を決める要因について学ぶ。
5回目[対面/face to face]:結晶シリコン及び薄膜シリコン太陽電池
結晶シリコン及び薄膜シリコン太陽電池の構造及び特性の特徴について学ぶ。
6回目[対面/face to face]:II-VI族およびカルコパイライト化合物太陽電池
CIS, CdTeおよびII-VI族化合物半導体の物性及び太陽電池特性について学ぶ。
7回目[対面/face to face]:III-V族太陽電池
III-V族化合物半導体の物性と太陽電池の特徴について学ぶ。
8回目[対面/face to face]:有機薄膜太陽電池-01
有機半導体の物性の基礎について学ぶ。
9回目[対面/face to face]:有機薄膜太陽電池-02
有機薄膜太陽電池の種類および特徴について学ぶ。
10回目[対面/face to face]:有機薄膜太陽電池-03
有機薄膜太陽電池の高効率化に向けた研究事例について学ぶ。
11回目[対面/face to face]:量子ナノ構造太陽電池
半導体量子構造の電子状態、量子ドット太陽電池の基礎と研究事例について学ぶ。
12回目[対面/face to face]:有機-無機ハイブリッド型太陽電池その他
新規材料を用いた太陽電池の基礎研究事例について学ぶ。
13回目[対面/face to face]:研究論文紹介-01
学生による研究論文紹介およびdiscussionを行う。
14回目[対面/face to face]:研究論文紹介-02
前回に引き続き、学生による研究論文紹介およびdiscussionを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。】
授業に必要な資料は事前に授業支援システムを通じて配布する。履修者は各自配布資料に事前に目を通し、関連した教科書の箇所をよく読んで授業に臨むこと。また、受講生に最新の研究内容に関する学術論文を配布し、その内容について受講生による発表をあわせて行う。
テキスト(教科書)Textbooks
「太陽電池の物理」Peter Wurfel著(宇佐美徳隆、石原照也、
中嶋一雄監訳)丸善株式会社
参考書References
・「太陽電池の基礎と応用」山口真史、M.A.グリーン、小島信晃著 丸善株式会社
・「有機半導体デバイス」日本学術振興会情報科学用有機材料
第142委員会C部会編 オーム社
・「有機薄膜太陽電池の最新技術II」(上原 赫、吉川 暹監修)
シーエムシー出版
・「有機薄膜太陽電池の高効率化と耐久性向上」
サイエンス&テクノロジー株式会社
・「量子ドット太陽電池」岡田至崇著 工業調査会
・「CIGS太陽電池の基礎技術」中田時夫著 日刊工業新聞社
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席点、発表内容、およびレポート点を元に総合的に判断する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
理解が難しいと思われる点は随時補足説明を行います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義に当たり必要な資料は授業支援システムを通して事前に配布します。
その他の重要事項Others
次世代太陽電池を構成する材料は有機化合物から無機化合物、高分子材料など多岐にわたります。また、その発電メカニズムおよび高効率化に向けたプロセスを理解することにより、他の半導体をベースとしたさまざまな電子デバイス、光触媒等の研究開発を行う上で有益な知識となります。
自然科学関連の国立研究機関で勤務経験を持つ教員が、その経験を生かして材料化学の基礎的知識を含めて講義します。