理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
MTL500X1(材料工学 / Material engineering 500)非金属材料特論Non-Metallic Materials
鞠谷 雄士Takeshi KIKUTANI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | YA008 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 機械工学専攻 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
【Course outline】 This course provides a basic knowledge of the fundamental characteristics and properties of non-metallic materials such as polymers, ceramics, and composites, comparing with metallic materials.
【Learning Objectives】 At the end of the course, students are expected to achieve the objectives of the class and to acquire preliminary understanding and knowledge for discussing the characteristics of materials from the view point of materials science.
【Learning activities outside of classroom】 Before/after each class meeting, students will be expected to spend 4 hours to understand the course content.
【Grading Criteria /Policy】 The total score of 60 or more out of 100 is considered acceptable.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
高分子材料、セラミックス、複合材料などの非金属材料の基礎的な性質・性能を、金属材料と対比しつつ、材料工学的観点から理解する。
到達目標Goal
材料工学的観点から材料の性質を議論するための基礎知識・基礎能力を習得する。さらに、それらの材料を使用する際に必要となる材料選択や部材設計を行うための基本的な能力を獲得する。材料の性質は予め定まったものではなく、積極的に制御できるものという観点を体得する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
近年、機械材料として重要度が増している非金属材料、すなわち高分子材料、セラミックス、およびそれらの複合材料について、その種類、用途、製造法、主要物性、物性評価理論に関する基礎事項を、主にパワーポイントを用いて講義する。各回の講義の最後に、小課題を与える。小課題への回答をまとめ、次回の講義で説明を補足することで、理解度の確認とフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:序論
材料工学的視点から材料の本質的性質を理解するための微視的視点と巨視的視点
第2回[対面/face to face]:高分子材料概論
身近な高分子材料。高分子の本質。高分子性、階層性。
第3回[対面/face to face]:高分子材料の成形加工法
紡糸・フィルム成形、射出成形、ブロー成形などの各種成形加工法の基本原理
第4回[対面/face to face]:さまざまな高分子材料
さまざまな高分子材料の化学構造と物性の関係
第5回[対面/face to face]:高分子材料の基本性能と化学構造の関係
高分子材料の力学的性質、熱的性質、光学的性質と化学構造の関係
第6回[対面/face to face]:高分子材料の構造
一次構造、二次構造、三次構造、高次構造の内容と区別。
第7回[対面/face to face]:高分子材料の構造制御
溶融成形加工過程におけガラス転移、結晶化、分子配向などと高次構造制御の関係
第8回[対面/face to face]:高分子性
高分子の本質的性質である分子鎖のからみ合い、ゴム弾性、長緩和時間。
第9回[対面/face to face]:セラミックスの歴史
セラミックスの歴史的発展過程、社会的意義、環境との調和
第10回[対面/face to face]:酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス
アルミナ、ジルコニア、シリカ、チタニアなど、炭化物、窒化物、ホウ化物、炭素系、ナノセラミックスなど
第11回[対面/face to face]:複合材料の基礎
マトリクス、強化繊維、ナノコンポジット
第12回[対面/face to face]:長繊維強化複合材料の力学
繊維束の強度、繊維強化複合材料の強度、弾性率の一般理論
第13回[対面/face to face]:短繊維強化複合材料の力学
臨界繊維長、弾性率の一般理論。微視力学的強化理論。
第14回[対面/face to face]:まとめ
非金属材料の総括
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。】配布資料で講義内容を再確認する。身の回りにある材料の種類、物性・機能、リサイクル・リユースの可能性などについて考察する。また、本授業を通して必要な数学や物理の復習を行う。
テキスト(教科書)Textbooks
使用しない
参考書References
材料科学への招待 培風館
ここだけは押さえておきたい高分子の基礎知識 日刊工業新聞社
成形加工におけるプラスチック材料 森北出版
身近なモノから理解する高分子の科学 日刊工業新聞社
成績評価の方法と基準Grading criteria
小テスト(30%)
期末レポート(70%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
材料工学的観点で材料を理解するためには、原子・分子のレベルでの理解が必須です。しかしながら、機械系の学生は、想像以上に化学式に対する抵抗感が強いようです。なるべくこの抵抗感を感じないように、注意・工夫して講義を進める予定です。また、講義内容の理解が深まるよう、講義資料・補足資料を配布します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布、期末レポートの提出には、授業支援システムを利用する
その他の重要事項Others
材料工学的な視点でものをみること、すなわち原子、分子レベルの微視的な視点と材料自体を塊としてとらえる巨視的な視点の双方を大事にすることが、材料の本質を理解するために極めて大切です。
さまざまな刺激に対する材料の応答は千差万別ですが、そのなかにどのような原理・原則が隠されているかを常に意識して下さい。