市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LANj100LA(日本語 / Japanese language education 100)日本語1ⅡJapanese 1Ⅱ
尾形 太郎Taro OGATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | R3504 |
旧授業コードPrevious Class code | E8004 |
旧科目名Previous Class title | 日本語1-Ⅱ |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S202 |
配当年次Grade | 営1年 |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 外国語科目 4群[必修]諸外国語 |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The purpose of this course is to develop students' ability of reading and listening comprehension for research activities. Students are expected to learn text structures, grammatical structures and expressions in academic Japanese.
Goal:(1)To improve reading comprehension skills so that students can read texts analyzing Japanese society written for university undergraduates and above. (2)To express your own opinion on what you understand through reading and lectures.
Work to be done outside of class (preparation, etc.) :One hour
Grading criteria : Assignments(50%), Final examination(50%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
大学での講義、ゼミ、口頭発表などで必要なアカデミックスキルの養成を目的とし、主にインプット(読む・聴く)能力を高める。
また、読解を通して理解した内容について、口頭で説明するとともに、他者と意見を交換する。
今学期は、現代日本社会を分析する2つの文献を読む。
到達目標Goal
(1)大学生以上を想定して書かれた日本社会を分析する文章を読めるようになること
(2)読解・講義を通して理解したことについて、自らの意見を述べること
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP1、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
1. 初回の授業で教材と併せて読解課題(教材の特定の部分に関する質問、教材の内容に関連したテーマについて調べる課題等)のリストを配布する
2.学生は事前に指定された箇所を読み、課題を行ってくる
3.授業では、学生は、教材の音読(漢字の読み方の確認を含む)、読解課題の解答の発表、議論を行う
各回の課題へのフィードバックは、授業中に口頭で行うか、Hoppiを用いて行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:ガイダンス
教材1(本田2015)と教材2(宇野2011)を読むための背景知識を学ぶ
授業の目的、内容についての紹介
2[対面/face to face]:教材1(本田2015)の第1節の読解・検討
「~にすぎず」「に達する」「際立って色濃い」等の表現の読み取り、「閉塞感」をキーワードにした段落の要約、「親世代と比較して、「地位上昇」を実感できないという現状と労働市場の劣悪化の関係の考察、「経済や雇用、賃金の面で閉塞を感じざるを得ない状況」、「1990年代よりも前の時期」の日本社会状況やその特徴について検討。
3[対面/face to face]:教材1(本田2015)の第2節の読解・検討
「日本という社会の歴史的経緯の独特さ」を「近代」という言葉を使い説明する。
「合計特殊出生率」「一億総中流社会」「ジャパン・アズ・ナンバーワン」「日本型雇用慣行」について調べる。
「会社人間」「空洞化する『マイホーム』」が何を指すか考える。
4[対面/face to face]:教材1(本田2015)の第3節の読解・検討
著者のいう「戦後日本型循環モデル」という言葉を使って世代の「分断」について説明する。
「戦後日本型循環モデル破綻」が「1970年代半ば以降に生まれた世代」に与えた影響を文脈に即し挙げる。
「この見田の認識は正しいのだろうか」(15段落):見田の認識に対する著者の考えを15~19段落におけるデータの分析から考える。
5[対面/face to face]:教材1(本田2015)の第4節の読解・検討
「家事・育児・介護に差し支えない範囲で働く」、「女性が男性に対して経済的に従属する」ことは「大きな問題」、「「男は仕事」という従来からの役割を首尾よく果たせない男性」「従来からの性別役割分業意識が~男性にとっても強い呪縛となって」「人材の「吸引力」を都市が発揮してしまっている」「社会内部の「否定」の総量が増えていく」等の文言が具体的に意味すことを考える。
6[対面/face to face]:教材1(本田2015)の第5節・6節の読解・検討、文章全体のまとめ
「こうした労働の性質が、「やりがい」や「夢」などの「ポエム」に結びつきやすい」のはなぜか、日本の「キャリア教育」の「矛盾」とはどのようなものか考える。
文章全体の内容を口頭で要約する。
7[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の「はじめに」の読解・検討
「市民」(4段落)の意味、「矛盾」(8段落)の内実、「〈私〉が〈私〉であること」が「つらいこと」でもある(9段落)のはなぜか考える。
「これまで人々を縛りつけてきた伝統の拘束や人間関係」(13段落)の具体例を挙げる。
「近代(化)」にはどのような特徴があり、「デモクラシー」とどのように関わると著者は考えているのか検討する。
8[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第1節の前半部(1~8頁)の読解・検討
「主流派の言語や文化」(3段落)として、どのようなものが挙げられるか、著者がブレジンスキーの「グローバルな政治的覚醒」論とザカリアの「多数の台頭」説を紹介している意図は何か(なぜ紹介しているのか)考える。
9[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第1節の後半部(9~15頁)の読解・検討
著者によるトクヴィルの「平等」概念の説明を、当時の時代状況から理解する。
なぜ著者は現代社会の分析にトクヴィルの「平等」概念と「想像力の変容」という考えを用いているのか考える。
10[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第2節の前半部(16~21頁)の読解・検討
「閉じられた共同体的空間」「想像力」「階層に基づく不平等(の可視化)」といったキーワードに着目しつつ、戦後日本の教育分野における「平等」をめぐる議論を、著者はトクヴィルの平等論に依拠しながらどのように分析しているか考える。
11[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第2節の後半部(21~28頁)の読解・検討
「垂直的な格差を抑制する」「社会の特定部分への優遇に対する批判」「中間集団」「中間集団からはじき出された個人」の意味を具体例を挙げ考える。
「現代における不平等を自分一人で受け止めていくしかないのか」(30段落)と考えてしまうのはなぜか、かつては、何が「平等の参照空間」(30段落)として機能していたのか考える。
12[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第3節の前半部(28~35頁)の読解・検討
平等意識の変化と時間感覚の変化という観点から、日本社会における平等意識の変化について著者がどう分析している考える。
戦後日本における「不平等感の消失」効果について「持続する経済成長」と「代理としての子供」という考えとの関連から説明し、またトクヴィルの考えとの類似性を説明する。
13[対面/face to face]:教材2(宇野2011)の第1章第3節の後半部(35~41頁)の読解・検討
「団塊」「団塊の世代」「貧乏くじを引く(ひく)」という表現の意味を調べる。
年功賃金という「制度」、および近年におけるその機能不全が人々の平等意識にどのように影響しているのか、著者の主張を把握する。
14[対面/face to face]:期末試験
期末考査・まとめと解説
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
適宜、事前に配布したテキストに関する事前課題または事後課題を行う。
本授業の準備学習・復習時間は、合わせて1時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
日本社会の現状に概観を与える以下の文献を読む予定である。
本田由紀(2015)「分断」本田由紀編著『現代社会論 ―社会学で探る私たちの生き方』有斐閣
宇野重規(2011)『〈私〉時代のデモクラシー』岩波書店(第1章のみ)
受講生は文献を購入する必要はない。
参考書References
特になし。
成績評価の方法と基準Grading criteria
各回の課題50%、期末考査50%
欠席が4回以上の学生に対しては原則として成績評価を行わない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の興味・関心を考慮した教材を用いる。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。