市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
ARSe200LA(地域研究(東アジア) / Area studies(East Asia) 200)日本語の世界LBThe World of Japanese LB
尾形 太郎Taro OGATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | R3622 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 法文営国環キ2~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※定員制(30名) |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 4群(諸外国語分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This class is an introduction of the Japanese linguistics, which especially treats some grammatical topics. Students are required to approach mechanisms hidden in our ordinary use of Japanese.
Because some ideas of Japanese linguistics, cognitive linguistics and pragmatism are introduced through the task, students can learn some basic ideas in these fields.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本語、特に日本語の文法について考え、学ぶ授業です。
普段とは違う観点から日本語を見つめなおし、私たちの日常的な日本語運用の中に隠れているメカニズムに迫ります。
その際、日本語学、認知言語学、語用論、日本語教育学などの知見を参照しますので、これら学問の基本的な考え方(のいくつか)についても学ぶことができます。
ただし、受講に当たって言語学の知識は全く必要ありません。日本の大学で日本語で学ぶに十分な日本語能力さえあれば、どんな人でも受講可能です。
到達目標Goal
1.日本語の諸側面について体験をもとに考える力を身につける。
2.話し合いの中で相手の意見をよく理解しつつ、自分の意見を言うことができる。
3.あるテーマについて、自分または自分たちが考えたことをわかりやすく発表することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP1、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
課題→教材を用いた学習・議論→課題
各回の課題へのフィードバックは、授業中に口頭で行うか、Hoppiを用いて行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
①[オンライン/online]:授業ガイダンス
世界の言語の中の日本語①
授業の進め方の説明
今までに学んだ言語と日本語を比べる/先学期と今学期の授業内容の紹介
②[対面/face to face]:「彼女にふられた(涙)」vs「彼女は私をふった」
~日本人は受身がち?
ヴォイス(態)について考える
③[対面/face to face]:~「あ、黒猫が黒猫を追いかけてる」vs「あ、黒猫が黒猫に追いかけられてる」
~能動/受動はどのように使い分けられているのか
ヴォイス(態)について考える
④[対面/face to face]:A「ここ、涼しいね」B「うん、ここ、涼しい」/A「ここ、涼しいね」B「え、そこ、涼しいの? ここは暑いよ」~
「こそあ」について考える①
⑤[対面/face to face]:(壁に飾られた絵を見ているBにAが話しかける)
A「{その/あの}絵、私が描いたんです。」
~「その」と「あの」のあいまいな(?)境界
「こそあ」について考える②
⑥[対面/face to face]:「昨日、キャンパスですごい人見たんだ。あの人、リクルートスーツを着てるのに、頭はモヒカン刈りなんだよ。」の「あの人」に違和感を感じませんか?
「こそあ」について考える③
⑦[対面/face to face]:「あ、(私の猫がみかんを)食べてる」が、My cat is eating an orange.を意味しないのはどんな時?
「Vている」の意味と機能を考える①
⑧[対面/face to face]:(科学者が実験室の明かりを消して)「さあ、これで何も{見えません/見えていません}」~「ている」が使えるのはどんな時?
「Vている」の意味と機能を考える②
⑨[対面/face to face]:「そうですね」vs「そうですよ」vs「そうですよね」vs「そうですか」vs「そうですって」etc.
~何事も終わりが肝心です
終助詞の機能の違いを考える
⑩[対面/face to face]:「年明けは就活が「いよいよ」本格化するし、今のうちに遊んどかなきゃ。それにしても「とうとう」来年度から社会人か…」
~その前に「そろそろ」期末発表の準備をしましょう
出来事の実現時期到来を表す副詞を考える
⑪[対面/face to face]:学生「先生、すみません、これ、先週締め切りのレポートです。」vs「先生、すみません、これは、先週締め切りのレポートです。」~「は」がないほうがいいように感じませんか?
無助詞の機能を考える
⑫[対面/face to face]:車内放送で「この電車は終点東京まで各駅に止まるつもりです。」と言われたら、ちょっと心配になってしまうのはなぜ?
「つもり」の意味・機能を考える①
⑬[対面/face to face]:先生「Aさん、予習しましたか?」
学生A「はい、しました。」
先生「ふーん、それでしたつもりですか。」
~「~つもりですか」と言われると責められている気がするのはなぜ?
「つもり」の意味・機能を考える②
⑭[オンライン/online]:まとめ
今学期の学習内容を振り返る
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
日本語の文法を観察・内省し、自分なりの問いを立てること。
本授業の準備学習・復習時間は、各1時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
授業中にハンドアウトを配布します。
参考書References
授業中に紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への参加(討論での発言、リアクション・ペーパーなど)60%、期末レポート40%で、評価を決める。
出席率が70%以上であることを単位取得の条件とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
「普段は意識せずに使っている日本語について、深く知ることができた」「過去を表すタなど、ひとつの文法が色々な機能を持っていることがわかり興味深かった」「文法が、私たちが出来事を体験する仕方や認識する仕方と関連していることがわかり、面白かった」「授業で学んだことを生かして、外国人の友達に日本語を教えたい」と言った肯定的なコメントを踏まえ、更に授業の内容を充実させていきたいと思っています。
また、異なる国籍、文化の人たちと話し合えることが好評なので、毎回ディスカッションを実施していく予定です。
その他の重要事項Others
普段とは違う観点から日本語を見つめなおし、日本語の中に隠れているメカニズムに好奇心を持って迫ってみてください。
言語学や日本語学についての特別な知識は必要ありません。
日本語をさらに深く習得したい留学生、自分の母語について少し詳しく知りたい日本語母語話者、日本語教育に携わりたい人などにとって興味深い授業となるよう努めます。
言語学を学んだことがある人ももちろん歓迎します。
なお、授業計画は、一部変更することがあります。