市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
ARSa300LA(地域研究(ヨーロッパ) / Area studies(Europe) 300)教養ゼミⅠLiberal Arts Seminar I
ポピュリズムと世界 ~Go Globalに疲れたあなたへ~
大中 一彌Kazuya ONAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | Q6605 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 法文営国環キ2~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※定員制(30名) |
他学部公開科目Open Courses | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 300番台 総合科目 教養ゼミ |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
Populism, which includes opposition to globalization as one of its main components, is shaking the political foundations of countries around the world. In this spring semester course, Liberal Arts Seminar I, "Populism and the World: For Those Who Are Tired of Go Global," we will focus on xenophobia, the backlash against so-called identity politics, and the support for populism by the cultural "majority" voters. The class will be built around the students' opinions and questions concerning a central issue : "What kind of culture do we want in our society of the 21st century ?"
[Learning Objectives]
It is not a goal of this seminar to acquire proficiency in English, Japanese, or any other language.
By the end of the course, students should be able to do the followings :
1) taking the first step to acquire a notion of what kind of democratic culture is suitable for our society of the 21st century.
2) possessing a basic insight on the various ways in which the concept of populism has been used in different countries and at different periods.
3) understanding how to relate contemporary social issues to current cultural topics in which students are highly interested.
4) expressing thoughts and feelings appropriately through presentations using Google Slides, Google Docs, and Zoom screen sharing.
[Learning activities outside of classroom]
(a) Read the pages of the textbook listed in the "Schedule" in advance.
(b) Post the material for the topic (including links, etc.) in the designated LMS (Google Classroom) location in time before the course begins.
(c) The time required for preparation and revision for this seminor will be the time required to do (a) and (b) above. A diverse group of students with varying levels of proficiency in Japanese and other languages will participate in this seminar. Therefore, a uniform length of time is not specified. However, according to the Standards for the Establishment of Universities, the preparation and review time for each two-credit lecture and seminar should be at least four hours.
[Grading Criteria]
Your final grade in this seminar will be decided on the following:
1. Presentations by students (3 points per topic) - 55%
2. Active participation in class (comments and questions during class debates) - 30%.
3. Other contributions to class management - 15%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
グローバル化への反発を含むポピュリズムが、世界各国の政治を揺り動かしています。春学期科目であるこの教養ゼミⅠ「ポピュリズムと世界 ~Go Globalに疲れたあなたへ~」では、外国人嫌悪や、いわゆるアイデンティティ政治へのバックラッシュ、そして文化的「多数派」の有権者によるポピュリズム支持に焦点をあてます。「 21世紀の社会において、私たちは、どのような文化を欲しているのか?」を中心的な課題としつつ、学生の皆さんから提供された話題や質問、意見交換を中心に、組み立てられているセミナーです。
到達目標Goal
このセミナーの目標は、英語、日本語、またはその他の言語の使用に習熟することにはありません。
コースの終わりまでに、学生の皆さんは次のことができるようになるはずです:
1)21世紀の私たちの社会にどのような民主主義文化がふさわしいかという考え(シティズンシップ)を身につけるための第一歩を踏み出している。
2)ポピュリズムという言葉の意味合いは、国や歴史時代により異なるが、こうした異なる意味合いに関する基本的な洞察を持っている。
3)学生の皆さんが非常に興味を持っている今の文化的トピックを、現代の社会問題に関連づける方法を理解している。
4)Googleスライド、Googleドキュメント、Zoomの画面共有を使用したプレゼンテーションを通じて、自分の考えや気持ちを適切に表現することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP1、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
(ア)このシラバスを執筆している2022年2月10日の時点では、2022年4-7月期の感染拡大状況を予測することは困難です。感染状況が落ち着いている限り、対面授業をおこないますが、HyFlexやZoom録画を利用するなどして、欠席者にも配慮します。
(イ)対面、オンライン、いずれの授業形態においても、簡単な話題提供を学生の皆さんにお願いしています。昨年度のこの授業でじっさいに提供された話題の一部を下記に掲載しますので、参考にしてください。
(ウ)教科書の内容にかんする教員の説明と、学生からの質問や意見の交換をおこないます。
【昨年度のこの授業「教養ゼミⅠ」で学生の皆さんが提供してくださった話題(一部)】
漫画『ドラゴン桜』における桜井のスピーチとポピュリズムの比較;TVシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」において、国境を廃して富を分配することを目的とし、世界に溢れる移民・難民から支持されるテロ集団フラグスマッシャーズ;小説『野良ビトたちの燃え上がる肖像』において、大企業を中心に富の集中が進み、野良ビトたちへの迫害が激化する世界で、生きるためにともに戦うヒトとネコ;『人新世の資本論』における気候ファシズム;アルゼンチンアリの世界をまたぐスーパーコロニー;漫画『ゴールデンカムイ』における入れ墨争奪戦、等
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:初顔合わせ
授業計画の説明
2[対面/face to face]:参考書などからの話題提供(教員)→討論
学生はとくに準備の必要なし→掲示板への書き込み
3[対面/face to face]:ポピュリズムとは何か①
学生による話題提供(の開始)→教科書7-23頁の講読→掲示板への書き込み
4[対面/face to face]:ポピュリズムとは何か②
学生による話題提供→教科書23-35頁の講読→掲示板への書き込み
5[対面/face to face]:世界中のポピュリズム①
学生による話題提供→教科書37-53頁の講読→掲示板への書き込み
6[対面/face to face]:世界中のポピュリズム②
学生による話題提供→教科書53-65頁の講読→掲示板への書き込み
7[対面/face to face]:ポピュリズムと動員①
学生による話題提供→教科書67-79頁の講読→掲示板への書き込み
8[対面/face to face]:ポピュリズムと動員②
学生による話題提供→教科書79-93頁の講読→掲示板への書き込み
9[対面/face to face]:ポピュリズムの指導者①
学生による話題提供→教科書95-107頁の講読→掲示板への書き込み
10[対面/face to face]:ポピュリズムの指導者②
学生による話題提供→教科書107-119頁の講読→掲示板への書き込み
11[対面/face to face]:ポピュリズムとデモクラシー①
学生による話題提供→教科書121-132頁の講読→掲示板への書き込み
12[対面/face to face]:ポピュリズムとデモクラシー②
学生による話題提供→教科書132-143頁の講読→掲示板への書き込み
13[対面/face to face]:原因と対応
学生による話題提供→教科書145-176頁の講読→掲示板への書き込み
14[対面/face to face]:まとめ
シラバス第13回までの内容がこなせなかった場合には予備日
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
(ア)【授業計画 / Schedule】で予定されている教科書のページをあらかじめ読む。
(イ)指定するLMS(Google Classroom)の場所に、話題提供用の資料(リンクなどを含む)を授業開始時刻より前に貼りつける。
(ウ)この授業の準備や復習に必要な時間は、上記(ア)(イ)を行うのに必要な時間とします。日本語やその他の言語の習熟度が異なる多様な学生が、このセミナーに参加します。そのため、一律の時間の長さは定めません。しかし、大学設置基準によれば、2単位の講義及び演習の準備・復習時間は1回につき4時間以上とされています。
テキスト(教科書)Textbooks
カス・ミュデ&クリストバル・ロビラ・カルトワッセル『ポピュリズム デモクラシーの友と敵』永井大輔&髙山裕二訳、白水社、2018年。Cf. https://www.hakusuisha.co.jp/book/b352020.html
この教科書は法政大学図書館に所蔵がありますが、山手線コンソーシアムに参加する近隣の他大学図書館にも複数の所蔵があります。Cf. http://opac.lib.hosei.ac.jp/hybrid/
また、都道府県や市区町村が運営する公立図書館にも所蔵があります。どの公立図書館にこの教科書が所蔵されているかについては、日本図書館協会のサイトなどを利用することにより都道府県ごとに横断検索できます。Cf. http://www.jla.or.jp/link/link/tabid/167/Default.aspx#sogo
参考書References
クリストファー・ラッシュ『エリートの反逆』森下伸也訳、新曜社、1997年。
E・E・シャットシュナイダー『半主権人民』内山秀夫訳、而立書房、1972年。
マイケル・ヤング『メリトクラシー』窪田鎮夫&山元卯一郎訳、講談社エディトリアル、2021年。
Raphaël Doan, Quand Rome inventait le populisme, Les Éditions du Cerf, 2019.
Olivier Dard, Christophe Boutin, Frédéric Rouvillois, Le Dictionnaire des populismes, Les Éditions du Cerf, 2019.
成績評価の方法と基準Grading criteria
1. 学生による発表(話題提供1回3点)55%
2. 授業参加の積極性(授業中の討論における発言や質問)30%
3. その他(授業運営への貢献など)15%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
【授業の進め方と方法】に記載した【昨年度のこの授業「教養ゼミⅠ」で学生の皆さんが提供してくださった話題】から多くを学びました。これらの話題についての討論が授業時間のかなりの部分を占めています。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料の共有や学生からの話題提供に、Google ClassroomやHoppii、Zoomを使うため、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの機器と、自宅から接続する場合は、こうした機器やサービスを利用するうえで、十分な情報環境が必要です。
その他の重要事項Others
①市ヶ谷キャンパスの法政大学各学部の学生だけでなく、社会学部・経済学部・現代福祉学部など多摩キャンパスの学生、また外国人留学生や社会人学生、千代田コンソーシアムの近隣大学の学生の履修を歓迎します。
②学外の方でこの科目への参加を希望される方は、科目等履修生としてご参加下さい。詳しくは法政大学の事務窓口までお問合せ下さい。
③参考書にはフランス語の文献があげてありますが、履修にあたりフランス語の能力は要求していません。
(※)この「教養ゼミⅠ」における使用言語は日本語ですが、時事的な内容を扱い、かつ、フランス語を授業内の使用言語とする科目に「時事フランス語Ⅰ」「時事フランス語Ⅱ」があります。語学の面も含めて学習したい方は、「時事フランス語Ⅰ」や「時事フランス語Ⅱ」の履修をご検討ください。