市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
PSY300LA(心理学 / Psychology 300)人間行動学AHuman Behavioral Science A
海部 紀行Kiko KAIFU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q6215 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ2~4年※定員制 |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 300番台 総合科目 総合科目 |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This subject is premised on the foundation course "Psychology I/ II " and the advanced applied course "Psychology LA/LB".
In the general course "Human behavior",we make a study of action as the mind is expressed.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
基盤科目の「心理学Ⅰ/Ⅱ」でアカデミックな心理学の基礎(ベーシック)を修め,リベラルアーツ科目の「心理学LA/LB」で,より発展・応用的な心理学を学ぶことを前提とし,総合科目の「人間行動学」では,「行動」として表現される「こころ・いのち」を考えます。
到達目標Goal
「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」(from『山月記』by 中島敦),『狂気の歴史』『性の歴史』(by M.フーコー),『全体主義の起原』『人間の条件(活動的生)』『精神の生活』(by H.アレント),「私の個人主義」(by 夏目漱石),「この世は舞台(stage),誰もが役者(player)」(from『As You Like It(お気に召すまま)』by シェイクスピア)…その他あれこれと『霊魂論』(by アリストテレス)以来の「心理学」,とりわけ「異常と正常」もしくは「マイノリテイとマジョリティ」の繋がり・絡みを学び合っていきます。
感染症も気候危機も明白な「人災」でしょうが,「自己責任」で押しつぶされるわけにいきません。もはや手垢にまみれた(?)「個性」だの「多様性」だの…についても突き詰め追い究めることができるでしょうか。
当然(?),現実的・合理的で正しい(はずの) AI(人工知能)やロボット,サイボーグ,アンドロイド,レプリカント,あるいはクローンと,誤り・間違いだらけで,夢幻・観念・妄想・変態の沼にハマる(ハマらざるを得ない)ヒト(こころ・いのち)との差異をも感じ思います。
「心の性」や「心の病」とは何か。家族や友人その他さまざまな人たちとの交わり・もつれから生じることは何か。社会・文化,歴史・時代,対人関係のもと,状況・相互作用・関係性を通して,絶えず生成・変化・展開する(しかない)自転車操業の実存・ヒトの「こころ」や「いのち」の意味は分かるのか。ヒトは何故(why)・どのように(how)生きているのか。生きているということは,「こころ・いのち」と同じなのか否か。さて,「こころ・いのち」はどこにあるのか。「こころ・いのち」とは何か。改めて考えることが目標です。
その都度の相対的な真理の追究こそが科学的な態度,との立場で,相互に「対話」を積み上げて検討し,参加者各々が感じ思い考え,それぞれが,そのときどきの答えを見出していけるようになることをめざします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP3、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
現下の事態で,大学の行動方針レベルが(1のままでも)2になったとしても,講義その他の形態は,履修登録を望むみなさんの状況や意向に応じ,流動的に検討・対応していきます。可能な限り,教室での「対面」を追求しつつ,Zoomを用いた「議論・対話」を試みるかもしれません。春学期初回は(全学)オンライン・オンデマンドです。その後については,随時,学習支援システムの「お知らせ・アナウンス」で告知します。
参加者自らが設定したテーマについて(単独でも共同でも)調査や研究を進め,順次,報告・発表し,ディスカッションします。
これまでの担当科目では,しばしばマンガやアニメ,ゲーム,ラノベを含む文芸,アート,音楽,映画,SNSや動画サイトその他ソーシャルメディア,メディア情報リテラシーのあり方など,さまざまな側面・角度から「こころ・いのち」を考えてきました。「こころ・いのち」が,「行動」となって顕著に表(現)れているからです。
どうかすると,私(or貴方)は幾らか狂っていたり,少なくとも狂いたかったりするのかもしれません。この世間・社会の文化だの常識だのが不可思議で疑わしすぎるとしたら,私(or貴方)の「こころ・いのち」は,何かヘンなのでしょうか。
良くも悪くもサロンのイメージで,それぞれが,それぞれに,言い放ち,切り返し…と連鎖を愉しめる協働を試みます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:イントロダクション
参加者各々の興味・関心を持ち寄り,討論の素材(教材)について全体で協議
2:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
3:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
4:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
5:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
6:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
7:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
8:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
9:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
10:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
11:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
12:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
13:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
14:報告・発表と討論
単独または共同での調査・研究を踏まえた報告・発表,ディスカッション
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
分担した報告・発表に向けて準備します。報告・発表の前の回には,参加者全員分の素材や資料が行き渡るようにします。
報告・発表担当でない場合,これらの素材や資料に前もって目を通しておきます。
報告・発表担当であるかないかを問わず,報告・発表時のディスカッションを踏まえ,さらに吟味します。
テキスト(教科書)Textbooks
とくに指定しません。報告・発表担当が用意する素材や資料がテキストとなります。
参考書References
とくに指定しません。報告・発表担当が用意する素材や資料が参考書となります。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(100%):報告・発表とともに,ディスカッションなどを総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
以下は,従来の内容です。
《発言やリアクションペーパー記述の紹介によって,各々が多種多様に理解を深めていく過程が明瞭でした。報告・発表やディスカッションのあり方など,相談しながら一緒に進めていきます。》
ところが昨年度は,学生が全く見ず知らずのままで,「授業改善アンケート」に寄せられた次の文面のとおりの雰囲気になってしまいました。
※オンラインであったことが原因だとは思うが,もう少し他の受講者と活発なやり取りができることを期待していたのでその点は少々期待外れだった。Zoomなどを用いての討論会のようなことが実施出来たらよかったのかなとも感じた。
さて本年度の状況は想定しがたいながら,定員制(30名)の目一杯となれば,60名規模の教室に散らばって着席しながらの議論を工夫することになります。得手不得手に加え,通信(その他を含む)環境などにより,「Zoomを使うなら参加しない・できない」というケースがあることも念頭に置きつつ,試行錯誤していきます。
その他の重要事項Others
(1) 人間行動学A(春学期)と人間行動学B(秋学期)は連動するため,一体としての履修を望みます。
(2) 必須ではありませんが,海部が担当した「心理学Ⅰ/Ⅱ」や「心理学LA/LB」を履修した方の参加を見込みます。
(3) 当科目は定員制(30名)です。履修希望が多い場合,(秋学期のみ参加予定者も含め)春学期初回(遅くても第2回まで)に参加したなかから選抜します。
(4) 臨床心理士として,生きづらく悩み困っているand/or悩ませ困らせている方々と接してきました。「心の痛み」や「心の傷」,「心の病気」,「心の性」,「心神喪失・耗弱(こうじゃく)」,「責任能力」の検証も必要でした。責任(responsibility)とは,反応する(response)能力(ability)です。性別を問わず,家庭・家族事情,少年院や刑務所,半グレやヤクザ,加害・被害,不登校,ひきこもり,派遣切り,就労苦,生活困窮,ホームレス,あるいはガールズバーやキャバクラ,援交・パパ活,ホストクラブ,風俗,売買春など,さまざまの体験があり,心身不穏や自傷,虚無・空白やトラウマ・トラブル,自家中毒・矛盾・煩悶(はんもん)を抱えた制御困難な誰もが,「自己責任」で片付けられては堪(たま)らない方ばかりです。「みんなちがって,みんないい」は絵空事? 「おかしい」と呼ばれやすい人々の「こころ・いのち(・人権)」が脅かされるのは,むしろ何かと「おかしい」世の中の「問題」ではないのか。そんなこんなを感じ思い考え続けています。
(5) オフィスアワー(お喋りタイム?)は,原則として木曜の4時限ないし5時限に設ける見込みです。同予約ほか,なんでもリクエスト・問い合わせは,「授業内掲示板」またはkikoh.kaihu.65@hosei.ac.jp へ。
(6) 2020/19/18年度は,次のようなテーマの報告・発表がありました。
# 続 お砂糖とスパイスなんかじゃない
# 罪悪感について
# 持続可能人間
# 身分差
# 手を差し伸べることがはばかられるという難解な社会
# 取っ掛かりとして
# 正直な話
# 肉壁
# いつまでもハラスメントに苦しみ続ける私たち
# きのこたけのこ戦争
# “文化的先進“は人間を辞めることなのか?
# お砂糖とスパイスなんかじゃない
# 常識とは何か
# 私以外の人間は皆ロボット説
# 他人を引きずり落とす世の中
# どうせ見ていないでしょう?
# 「自粛」と「自由」
# ドラえも~~~ん!!!
# 「女の子」と「学ぶこと」
# ストレスとの向き合い方について
# 「女の子」についての質問
# 岡村(もうちょっとの間)頑張れ
# 絶対に生きたい話
# 台本にアレンジを加える役者
# 生きる意味とは
# 素朴で性悪(かもしれない)疑問
# “狂いたがっている”かもしれないということ
# いきる とは
# SNSのような感覚です
# 誰しもが無敵の人になる可能性があるということ
# 匿名によるネットバッシング:これからのファンのあり方とは
# 何故,人は映画版ジャイアンに惚れてしまうのか
# 分人主義(dividualism)という生き方:「本当の自分」という幻想
# 映画『パプリカ』に見られる夢表現について
# 暴力のない子どもへの教育をしていくために
# 優生学とその心理的要因
# 何故,人は容姿に拘るのか?
# 「認められたい」,その感情は顔ありきなのか?
# 社会・文化におけるヒロイン像の変遷
# 観光旅行における心理学
# 陰キャと陽キャに優劣はあるのか
# 練馬区女子大生の死体遺棄事件から見るストーキング殺人事件に関する分類について
# Are You Righteous??
# なぜアイドルの沼にハマるのか
# あらゆる場面で嫉妬は害なのか?
# 『愛がなんだ』から見る恋愛依存
# ADHD型主人公の誕生と衰退
# バーナム効果:占いの必要性
# 「男」と「女」は別の生き物なのか
# 川崎登戸事件から見る拡大自殺・間接自殺の背景
# 漫画から読み解く行動心理学
# 日本における制度と行動規範の乖離:労働環境に焦点を当てて
# アスペルガー症候群の人には天才が多い!?
# メンヘラカルチャーと「病みかわいい」
# 相模原障害者施設殺傷事件に見る現代社会の問題
# ロボットに心はあるか
# ツァイガルニク効果
# 自己成就予言効果
# 認知的不協和:自分自身から逃げない勇気
# 「装う」ということ:アイデンティティと自己実現
# 「ネタばれ」は悪くない?
# パーソナルスペース
# 承認欲求
# 犠牲と正義:報復は正義になり得るのか
# 「君のNOは。」:世界の歪みは誰のせい? 認知バイアスと認知の歪み
# バーナム効果とは
# 「心の監禁」からの脱出
# 自己欺瞞
# 安楽死からみる自己決定権について
# 返報性について
# 優生思想について
# なぜ人は周りからよく見られようとするのか
# うつ病への理解
# フェティシズムと犯罪者予備軍
# 「炎上」はなぜ起こるのか
# SNSと自己顕示欲:健全な自己顕示欲とは? また,その付き合い方