デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design
ADE300NB(建築学 / Architecture and building engineering 300)施工管理Construction Management of Building Production
三上 孝明Takaaki MIKAMI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | B3416 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水1/Wed.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | 建築:建築士 |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2023年度~)Category (2023~) | |
カテゴリー(2019~2022年度)Category (2019~2022) |
建築学科 専門科目 展開科目 |
カテゴリー(招聘学科)Category | 建築 |
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Outline (in English)
Construction management is a generic term for actions (within four major missions) such as process control, safety management, quality control and cost management. The ideas of "construction management" will be explained while touching on materials, structure, etc, in line with various constructions types, along with trends which must be known to all those in the construction industry, regardless of future career position.
An overview will be given of how the workers in construction management (mainly field supervisors) are positioned in building production, what their roles are, and see the process of "making things" through collaboration.
The goal is to gain the knowledge to support Class 1 architect exams.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
施工管理とは、「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」などの行為(四大任務)の総称である。将来どのポジションでキャリアを積むかに関わらず、建設業界に身を置く者にとって知っておくべき各種工事とその流れに沿って、材料、構造等にも触れながら「施工管理」のポイントを解説する。
施工管理業務従事者(主に現場監督)が建築生産の中でどのように位置付けられ、その役割はどのようなものであるか概観することが出来、また協業による「ものつくり」の視点を持つための知識の習得を目的とする。また、1級建築士試験に対応できる知識習得の目的も有する。
到達目標Goal
大きく二つの目標を持つ。
① 施工管理の四大任務を理解し、管理におけるPDCAサイクルが概観出来る。
② 施工の流れを知り、各種工事の管理に必要な材料および構造知識を持った施工管理知識を得ることが出来る。
なお、建築物をつくるという目的は一つだが、「建築生産」における上流工程である「設計」と、下流工程となる「施工」では役割が異なる。この異なる役割から手戻り等、非効率的な現場運営となることが問題視さることがしばしばある。こうしたことの回避に、現在の生産システムにおいて何が必要であるか考察するきっかけを得ることが出来るようにする。
【修得できる能力】*【修得できる能力】*
- 総合デザイン力:
- 文化性:
- 倫理観:○
- 建築の公理:◎
- 芸術性:
- 教養力:
- 表現力:
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部建築学科ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本を対面授業に置く(ただし大学の判断に準じる)。
オンライン授業、対面授業は本シラバスのコマ毎にて指示する。
進め方は初回授業開始までにHOPPIIの施工管理「お知らせ」「授業内掲示板」等にても説明する。
授業資料は事前、事後配布する。テキストと授業シートに必ず目を通して受講する。
①事前配布資料
・テキスト :その日の講義テーマごとに配布
・サブテキスト:基本的には講義毎に必要な場合の配布とするが固定的なものではない。テーマを超えてコマに関係なく配布する場合もある
*授業シート :その日の講義のアジェンダ/レジュメ
②授業時間内、もしくは事業日配布資料
*カルテ(確認テスト)講義終了後に提出
③授業終了後配布資料
*回答解説 講義終了後公開、復習
1回の講義の流れは以下となる。
授業前<テキスト、授業シートの受理、予習>→授業[PPTによるオンライン授業]→授業後<カルテへの回答と提出><回答解説の受理、復習>
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:施工計画・管理概説
日本の建設産業の概要と現状と今後について解説する。また、施工管理の四大任務である「工程管理」「安全管理」「品質管理」「原価管理」のアウトラインを知り、「請負」、「現場代理人」など施工管理に関わる基本用語の意味を理解する。
確認テスト1
2[オンライン/online]:品質管理(Q)
施工管理の四大任務(QCDS)の一つである品質管理とは何かを解説する。また、QC活動、ISO9000に触れながら、施工の品質管理の考え方とそのプロセス管理を理解する。
確認テスト2
3[オンライン/online]:原価管理(C)
施工管理に必要な経営の知識、原価管理の考えか方と手順並びに施工とVE(Value Engineering)の基礎知識を解説する。また、施工管理にける見積り、発注、請求、稟議、決裁などの用語を知り、原価管理のPDCAサイクルの大枠の流れと実行予算を中心とした管理の概要を理解する。
確認テスト3
4[対面/face to face]:安全管理(S)
施工管理の四大任務(QCDS)の一つである安全管理と、労務管理の概要を解説する。また、管理における新しい課題である環境問題についても解説する。
確認テスト4
5[対面/face to face]:工程管理(D)
工程管理とは何か、ネットワーク工程表等の工程表種類と基本的な用語を解説し、実務における工程管理の考え方を理解し、特に工事遅延が他の管理項目に及ぼす影響について実例を挙げて解説する。
確認テスト5
6[オンライン/online]:ネットワーク工程表と施工管理の四大任務のまとめ(中間試験)
ネットワーク工程表作成演習を行う。また、全5回の講義内容の理解度を確認するため、中間試験を行う。
7[対面/face to face]:施工管理と施工計画
着工前に必要な確認事項、準備工事の内容について解説し、工事期間、予算、安全等施工管理全般に大きく影響する「施工計画」の実例をもとに解説する。
確認テスト6
8[オンライン/online]:仮設工事
施工効率、建物品質、安全などに影響する仮設工事について、たわみや座屈などの構造力学知識の必要性に触れ、動画を示しながら仮設工事の概要を解説する。
確認テスト7
。
9[オンライン/online]:基礎・地下工事
杭、地盤改良などの地業工事、地下躯体工事のための土工事、山留工事など基礎工事および地下工事について解説する。
確認テスト8
10[対面/face to face]:鉄筋工事・型枠工事
鉄筋コンクリート構造の躯体工事における鉄筋工事について、鉄筋種類、発注方法、製品検査等、および組み方を実際の工事の模様を動画で示し、解説する。
鉄筋コンクリート構造の躯体工事における型枠工事について、一般的な型枠材料である型枠合板の組み方とその手順、および組み立てに必要な補助材料の種類と取り扱いと施工上の注意点を動画を交えて解説する。
確認テスト9
11[対面/face to face]:コンクリート工事の概要、材料と品質および品質管理
鉄筋コンクリート工事におけるコンクリート工事について概要とコンクリート材料の特徴と品質について、またその品質管理の方法を解説する。
確認テスト10
12[オンライン/online]:コンクリート工事 打設
鉄筋が組まれ、型枠が組み上げられたのち、品質管理されたコンクリートを打ち込むが、打設の仕方の不備による不具合が生じる場合がある。不具合を起こさない打設方法について解説する。
確認テスト11
13[オンライン/online]:鉄骨工事 鉄骨造の生産システムの特徴と鋼材種類とその特徴及び部材の接合
鉄骨造の施工の特徴は部材を組み上げる前の段階において建設現場以外で各部材を制作して現場に搬入される点にある。ファブリケーターと呼ぶ生産業者への発注方法と制作における原寸チェック等その特徴を解説する。また、ファブリケーターによって制作された各部材の代表的接合方法を解説する。
確認テスト12
なお、14講での「施工管理について考える」課題を提示する
14[対面/face to face]:その他の工事の紹介
施工管理について考える
施工管理における他の工事についてその種別を示す。
後半授業の重要ポイントについて見直しを行う
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・予習は、授業開始前に配布する資料、特に授業シートにて講義を概観すること。
・授業は事前配布資料を投影して解説していくので予習を活かすこと。
・カルテの問題は授業の重要ポイントを示してあり、各自が授業時間外の復習に活用してもらうことを目的としている。各自の理解不足を発見して、配布された資料を再度見直すことで復習になる。授業毎に配布するので、その日のうちに再読して学習すること。
なお、カルテ(確認テスト)の提出は成績における平常点として扱う。
本授業の準備学習・復習時間は、各1時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
市販の教科書は使用しない。以下の4点を配布する。
① その日の授業シート
② オリジナルテキスト(A4版WordテキストもしくはPPTプリントテキスト)
③ 確認テスト(指定時間内提出)
④ 確認テストの解答解説
参考書References
① 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」WEB公開資料
https://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_seibi_h28hyoujyun.html
② 構造用教材(日本建築学会)
成績評価の方法と基準Grading criteria
大きく二つの到達目標があるが、それぞれ独立したものではない。煩雑さを避けるため目標を区分している。それぞれの理解度を試験にて判断する。なお、履修判定には確認テストの点数は直接はカウントしない。しかし、平常点として配点する。
① 中間試験 施工管理の四大任務の理解
② 期末試験 各種工事と施工プロセスの理解
③ 平常点 授業参加度と理解度
試験成績 70% (中間試験+期末試験)/2
平常点 30%
<成績評価>
□不合格
未受験・採点不可=E 0~59点=D
□合格
60点~62点=C- 63点~66点=C 67点~69点=C+
70点~72点=B- 73点~76点=B 77点~79点=B+
80点~82点=A- 83点~86点=A 87点~89点=A+
90点~100点=S
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・オンライン授業における配信環境を改善する。
・オンライン授業と対面授業を半々で計画し、授業の流れから適切な区分で配置する。
・学生の予習、授業、復習の流れが作りやすいように資料配布のタイミングを整理する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義資料は授業支援システムにて公開する。各自情報端末にて確認すること。
その他の重要事項Others
設計事務所経営経験を有する一級建築士が、設計監理の経験から建設業者との施工管理実務を通じて得た施工管理に必要な基本姿勢と、施工会社における安全大会等での講義経験を活かして「管理」のポイントを講義する。また、建築士受験関連参考図書の執筆経験から建築士試験受験要件を満たす最低限必要な知識を概説する。
本科目は建築士試験受験認定に必要な「指定科目」の一つである。「施工」カテゴリ科目の一つだが、全員が履修し単位を取得することが望ましい。充分な復習を行って中間テスト、期末テストに臨んでいただきたい。