キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies
CAR200MA(キャリア教育 / Career education 200)労働環境法Work Environment Law
水野 圭子Keiko MIZUNO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C7752 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水3/Wed.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(新)Category (2019) | 関連科目 |
カテゴリー(旧)Category (2017) |
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Outline (in English)
(Course outline) As symbolized by the Dentsu suicide case, the working environment created by working conditions such as working hours, breaks and annual paid vacations poses a very important issue in the workplace.
Measures to address not only conventional issues such as mental and physical health of workers, but also human rights such as power, sexual, and maternity harassment are also required to be considered from the viewpoint of improving the working environment.
In an aging society with a declining birthrate, a work environment with a good work-life balance is required. In addition, rational consideration for workers with disabilities is also an issue that has been required in recent years. These new issues will also be considered from the perspective of improving the working environment. We will also consider how labor and the environment will change as coronavirus infection prevention measures are taken. The aim is to acquire basic knowledge and understanding of laws and precedents that form such a working environment.
(Learning Objectives)
The objectives of this class are as follows: 1, 2, 3, and 4.
1. To understand the basic regulations and important precedents in labor law, especially those related to labor environment law.
2. To be able to answer basic questions on basic labor law regulations and important precedents related to the "Labor Environment Law".
3.In the next stage, students will be able to answer questions on laws and regulations and important judicial precedents in labor law related to the "Working Environment Law", as long as the questions are not too difficult to those on the examinations for certified social insurance labor consultants and labor standards supervisors.
4.In the next stage, students will be able to answer questions on laws and regulations and important judicial precedents in labor law related to the "Working Environment Law", as long as the questions are not too difficult to those on the examinations for certified social insurance labor consultants and labor standards supervisors. 4.
Students will be able to logically explain the basic laws and regulations and important precedents on labor law that will be covered in "Labor Environment Law.
(Learning activities outside of classroom)
At the end of the lecture, you will be instructed on the relevant part of the next lecture. Students are requested to prepare for the lecture by carefully reading the relevant parts of the textbook and handouts. In addition, when instructed to read judgments, it is advisable to actually read the judgments by using the case law database (D1-Law) in the library, since those in the textbook are digest versions. As a review, it is necessary to understand the definitions of legal terms, outline of important legal systems, and important legal frameworks of judgments by using the distributed resumes, materials, and textbook. The standard preparation and review time for this class is two hours each.
(Grading Criteria /Policy)
The evaluation will be based on 30% on the confirmation test (basic questions on basic laws and regulations and important judicial precedents in labor law) given in conjunction with the class, and 70% on the report (a discussion of basic laws and regulations and important judicial precedents in labor law to be covered in "Labor Environment Law").
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
電通自殺事件に象徴されるように、労働の場において、労働時間、休憩、休暇といった労働条件によって形成される労働環境は極めて重要な問題を提起しています。このような労働者の健康、安全衛生、労働災害といった従来からの問題だけではなく、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティーハラスメントなど人格権に対する対策、少子高齢化社会を念頭に置いたワーク・ライフ・バランスのとれた労働環境、障害を持つ労働者に対する合理的配慮など様々な新しい問題にも労働環境といった観点から考察することが求められています。パンデミック禍の感染症予防対策が取られる中、労働と環境がどのように変化するかという点についても検討します。
このような労働環境を形成する法律と判例について基本的な知識と理解を習得することを目的とします。
到達目標Goal
1.「労働環境法」とかかわりのある労働法上の基本的な法規制および重要な判例について理解する。
2.「労働環境法」と関わりのある労働法上の基本的な法規制および重要な判例ついての基本的な問題(ワークルール検定・法学検定レベル)を解答できるようになる。
3.その次の段階として、「労働環境法」と関わりのある労働法上の法規制および重要な判例について、社会保険労務士・労働基準監督官の試験程度の問題についても、難易度が高くないものであれば、解答できるようになる。
4.「労働環境法」として取り上げる労働法上の基本的な法規制および重要な判例について、論理的に解説できるようになる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教科書とパワーポイントを利用し、講義形式で授業を行います。
そのほか1,2回程度、ドキュメンタリーといった視聴覚教材を利用します。この場合は、リアクションペーパ―の提出を求めます。
今年度は、労災事件を担当した弁護士の方講演いただく機会を設ける予定です。
履修人数がそれほど多くないのであれば、講義内において、グループディスカッションをおこなう予定です。課題提出後の授業、または学習支援システムにおいて、提出された課題からいくつかポイントを取り上げ、全体に対してフィードバックを行う予定です。大学の行動方針レベルの変更に応じた授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:ガイダンス、「労働環境法」はどのような分野を対象とするか。パンデミック下における労働環境法とは
講義の進め方や評価方法の説明。「労働環境法」「労働法」の簡単な全体像の説明。
第2回[対面/face to face]:労働法の基礎知識と労働環境を構築する労働法の仕組み
「労働環境法」を履修するにあたって必要な最低限度の法学に関する知識についての説明。労働環境を作る労働条件がどのようにまもられているのか。
第3回[対面/face to face]:過労死や過労自殺の発生原因とその予防について
過労死・過労自殺とはどのようなものか。どのように予防するのか。過労死・過労自殺の事例検討。
第4回[対面/face to face]:労働時間制度の概略・休憩時間、休日
労働時間規制について。法定労働時間と時間外労働
法定休日について。
第5回[対面/face to face]:労働時間制度と休息の確保休息時間・休日・休暇、柔軟な労働時間制度と休息
休息時間・休日・年次有給休暇すなわち休むことについて。変形労働時間制やみなし労働時間制などの多様な労働時間規制と休息について。
第6回[対面/face to face]:労働者災害補償保険法(制度概要・業務災害
労災保険は誰が保険料を払い、どのような場合に労働者に保険が給付されるのか。過労死や過労自殺の問題と労災認定の基準について。
第7回[対面/face to face]:過労自殺について 講演
電通事件を担当した弁護士の話を聞く(都合により 7回から日程が変更される場合があります)。
第8回[対面/face to face]:少子化対策に成功した諸外国のワークライフバランス政策
少子高齢化の問題と女性の社会進出と労働環境の整備、社会的な影響について検討する少子化を克服することができた国では、どのような政策がとられてきたのか検討する。
第9回[対面/face to face]:障害・マイノリティと労働環境・障害者雇用
現実に生じている労働力不足に対して、どのような労働政策が行われているのか障碍者雇用について検討する。また障害を持った労働者に対する合理的配慮等について検討する。
第10回[対面/face to face]:高齢者雇用と外国人労働者
労働力不足と社会保障といった観点から、高齢者雇用と外国人労働者の雇用について検討する。
第11回[対面/face to face]:人格権侵害とハラスメントセクシャルハラスメントとマタニティハラスメント
セクシュアル・ハラスメント、マタニティハラスメントに対する法的規制と判例。
第12回[対面/face to face]:人格権侵害とパワーハラスメント
パワーハラスメントに対する法規制と判例。
第13回[対面/face to face]:科学技術の発展と就労の変化
加速するIT技術の発展や通信、運輸の変化によって、労働はどのように変化しているのか。
第14回[対面/face to face]:パンデミックと労働
コロナ感染症の予防対策の中で、失業対策や雇用保障などどのような労働政策がとられたのか検討する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義の終わりに、次回の該当箇所を指示するので、予習として、教科書の該当する部分を熟読し講義に臨むよう準備すること。また、指示された判決については、図書館の判例データーベース(D1-Law)を利用し実際に判決を読むことが望ましい。復習として、配布されたレジュメ、資料を確認し、理解すること。本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
高橋賢司『労働法講義 第2版』
(中央経済社2018年)3800円 改定がある場合は、新しいものを準備してください。
六法を用意すること。六法は今年度のものを準備してください。六法についてはガイダンスでも説明します。
参考書References
浜村彰ほか『ベーシック労働法(第8版)』(有斐閣、2020年)2090円
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業に付随して行われる小テスト(労働法上の基本的な法規制および重要な判例ついての基本的な問題(ワークルール検定・法学検定レベルを予定している)30%とレポート(「労働環境法」として取り上げる労働法上の基本的な法規制および重要な判例について論述したもの)70%による評価をおこなう。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
近年の経済的な変動や労働環境の変化もあり、学生の皆さんからは、労働法に対して、とくにアルバイトや労働時間関係など、身近な労働問題に対して強い関心が寄せられている。有給休暇の取得や時間外労働に対する割増賃金未払い、ハラスメントやなど、実用的な法知識についても同様である。このような点についても、各単元において対応することとしたい。
その一方で、コロナ下での解雇やアルバイト雇止めや労働時間の削減など、現在起きている労働問題にも強い関心が寄せられた。このような最新の問題についても、言及することを心掛けたい。
その他の重要事項Others
講義内容は、受講者の問題関心や質問、理解度に応じて、適宜変更する場合がある。